心愛ちゃんの虐待事件について
心愛ちゃんが書いたノートの内容は?
もう悪いことはしないから痛いことをしないで仲良く暮らしたいというメッセージ。
子どもは遊んでこそ学びます。
勇一郎容疑者は〝学校と私の教育のやり方が違う〟と訴えていましたが、根本的な教育の仕方を間違えている上に子どもの楽しみを奪い恐怖と痛みで血の繋がった大切な子どもの命を奪いました。 また心愛ちゃんが書いた悲痛を訴えるいじめアンケートもありました。
いじめアンケートからのメッセージと問題
学校で勇気を出して“お父さんにぼう力を受けています。先生、どうにかできませんか。”と書いたいじめアンケートが野田市の教育委員会によって勇一郎容疑者に渡ったことで虐待に火を付けました。このアンケートのきっかけもあり死亡事件に繋がったと思われます。
心愛ちゃんがこのアンケートに父親の暴力について書いたことで学校側が児童相談所に連絡を入れ一時保護されましたが、その時でもそんな両親に対して「会いたい」と心愛ちゃんは思っていたようですね。児童相談所側が心愛ちゃんの書いた手紙が勇一郎容疑者に書かされていたことを知っているのにも関わらず、一時保護を取りやめ親元に帰したことで命を守ることができず死亡しました。学校側も心愛ちゃんが学校に来ないことを不審に思い、2週間以上経ってからその時に児童相談所へ連絡したことで死亡しているのが1ヵ月を経てやっと見つかりました。
勇一郎容疑者に書かされた手紙の内容
助けを求めるべく勇気を出してアンケートを書いたからこそ児童相談所に保護されて助かるチャンスを心愛ちゃんは掴んだのに、勇一郎容疑者はこんなことを子どもに書かせて… 絶対に許されないことです。 このように教育委員会や児童相談所、学校側の配慮のなさに問題があると思います。助けるのが遅すぎる。動くまでにどれだけの時間が掛かっているのか。何故親の逆鱗に触れるようなことをしたのか。これらの考えには理解し難いです。
それでも暴力を振るう親に対して心愛ちゃんは「嫌いだけど好き」と…。その気持ちは痛いほどわかります。心愛ちゃんは愛に溢れる心暖かい子だと思います。とてもいい名前。どういう気持ちで名前を付けたのか不思議で仕方ないです。どういう気持ちで…
実は私小さい頃父親に「テレビ見てる時に喋るな!!!」などと理不尽なことで叩かれたり蹴られたりしていましたし、保育所でも保育士の言うことを少しでも聞かないと顔を引っぱたかれてつねられていました。心愛ちゃんのような勇気が私にはなかったので誰にも助けを求められませんでした。20歳超えた今でもその記憶は消えません。
その保育所では結局死亡事件がありました。もちろん今はもうその保育所はありません。
私の母親は“母親としての自覚”をしっかり持っている人なので、私や妹が暴力を振るわれないよう子を守りながら父親の理不尽な暴力を受けていました。病気の妹と母親を守ろうと助けを求めに行こうとした時に首を絞められたことは今でも鮮明に覚えています。結局母親のことは助けられなくて血まみれになり顔面を骨折し入院していました。
母親は私にこう言いました。
「お父さんと結婚してごめんね」と。
結局離婚に至りましたが、私は母親が謝る必要もないし、そんな父親でも好きでした。“嫌いだけど好き”だったんです。
子どもって不思議です。お父さんは1人しかいないし、きっと自分がいい子にしていたらお父さんは褒めてくれると思うんです。 心愛ちゃんの父親を肯定する訳ではありませんが、ずっと怒っている訳ではなく優しいお父さんの面もあったからお父さんのことが「嫌いだけど好き」と思えたのではないのでしょうか…。
児童相談所は虐待から子どもを守れないのか?
これがとても難しい問題です。 児童相談所運営指針では、
と記されています。一時保護は原則として2ヵ月しか保護できません。 虐待など緊急性がある場合でも児童相談所側がそれ程のレベルに至らないとみなせば子どもや両親からの同意が必要となってくるので両親が断れば子どもを一時保護できなくなります。
近しい方からこんな話を聞きました。
母子家庭で賃貸で3人の子どもをみていた時、近所の人が「子どもの声がうるさい、虐待しているのではないか」と児童相談所に連絡を入れたことにより、児童相談所の職員が3人の子どもを一時保護し2ヵ月返してくれなかったと。
虐待をしていないのに引き取った児童相談所と、虐待をしているのに子どもをすぐに親元へ帰す児童相談所。
適切な判断をすることが難しいところではあります。児童相談所側が慎重に動かなければ虐待する親の逆鱗に触れ余計に虐待が悪化する場合もあります。 だからこそ児童相談所側も動きにくい部分ではあるのでしょう。しかし今回の事件のように虐待されていることがわかっていたならば、「訴える」と脅されても強気で対応しなければなりません。守れなかった大切な命が守れたはずです。チャンスはたくさんありました。児童相談所側が訴えられた場合の対応についても検討するべきだと感じます。
一時保護した後に子どもを親元へ帰すか帰さないか、この判断がとても重要になってきます。心愛ちゃんはPTSD(心的外傷後ストレス障害)を発症しており、絶対に親に会わせないようにするという結論に至ったのに関わらず、児童相談所側が栗原容疑者による恐怖に触れ、親元へ帰したことによりこういった死亡事件に発展しています。
まとめ
児童相談所は子どもの安全を守る機関としてアザや虫歯、栄養失調や心の具合を慎重に見つつ、親にどんなことをされたかしっかり親身になって聞いてあげたりしながら、これらの判断材料を元に今後の対応についてどうするかという条件をもっと細かく鮮明にしていくべきだと思います。
こういった痛ましい事件が非常に多いので、一刻も早く、いや今日にでも虐待する親になれない人を罰する世界に変えていって欲しいです。
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